土間コンクリートのひび割れは不良工事?直すべきかの判断基準

引き渡しから1年も経たないうちに、駐車場のコンクリートにひびが入った。
これは、かなり多いご相談です。

入居してすぐなのに、もうひびが…。これって手抜き工事ですか?
ほとんどの場合、違います。
土間コンクリートのひび割れには、「必ず入るもの」と「入ってはいけないもの」があります。この2つを分けて考えないと、直さなくていいものを直したり、逆に危ないものを放置したりすることになります。

今日は、外構屋が現場で実際にどう判断しているかを、そのままお見せします。
コンクリートは、必ずひび割れます
まず前提として、これは知っておいてください。
コンクリートは、固まるときに水が抜けて縮みます。縮むということは、引っ張られるということです。そして、コンクリートは引っ張られる力にとても弱い。
だから、ひび割れは材料の性質として起きます。腕の良し悪しではありません。
職人がやっているのは「ひびを出さないこと」ではなく、「ひびが出る場所を決めておくこと」です。
目地は、ひびを誘導するために入っています
土間コンに入っている、あの溝や板。エキスパンションジョイント、または誘発目地と呼びます。
あれはデザインではありません。「割れるならここで割れてください」という誘導線です。目地の位置でまっすぐ切れているなら、それは設計どおりに働いた証拠です。

目地のところで割れてるのを見ると、こっちは「よし」って思うんですよね。狙いどおりなので。
直さなくていいひび割れ
この特徴に当てはまるものは、様子を見て構いません。
- 髪の毛くらいの細さ(ヘアクラック)
- 目地から目地へ、まっすぐ抜けている
- 段差がない(指でなぞって引っかからない)
- 幅が広がっていない(半年前と同じ)
特に、施工後1年以内に出る細いひびは、乾燥収縮によるものがほとんどです。これは止められません。
直すべきひび割れ
一方、この特徴が出ているものは、原因が地面側にあります。
□ 段差ができている
ひびの両側で高さが違う。指でなぞると引っかかる。
これは下の地面が沈んでいます。コンクリートの問題ではなく、下地の締め固めか、埋め戻し土が原因です。放っておくと段差は広がります。
□ 幅が広がっていく
気づいたときより明らかに広い。中が黒く見えるほど開いている。
動き続けているということです。写真を撮って日付を残してください。比較できる記録があると、業者との話がまったく違います。
□ 目地と関係ない方向へ、斜めに走っている
特に、角から斜め45度に出ているひびは要注意です。荷重が集中している、または下が動いています。
□ 端が欠けている・水がたまる
ひびの縁がボロボロ欠けてきた、雨のあと水が線状に残る。水が中に入っています。鉄筋やワイヤーメッシュが入っている場合、そこから錆びます。冬に凍れば一気に進みます。

水が入るようになったら、もう放っといたらあかん。中の鉄が錆びて膨らんで、下から押し上げてくるからな。
業者に見てもらうときの伝え方
「ひびが入ったので見てください」だけだと、話が進みにくいです。こう伝えてください。
- いつ気づいたか
- そのときと今で幅が変わったか
- 段差があるか
- 水がたまるか
この4つが言えると、業者は原因の見当がつきます。写真はひびの上に定規かコインを置いて撮ると、幅が伝わります。
保証の対象になるかどうか
ここは正直にお伝えします。細いひび割れは、多くの場合、保証の対象外です。
材料の性質として避けられないものなので、契約書や約款に「ヘアクラックは瑕疵に当たらない」と書かれていることがほとんどです。
ただし、段差・沈下・排水不良は話が別です。これは施工の問題である可能性があります。まずは契約書の保証範囲を確認して、そのうえで施工した業者に連絡してください。

「よくあることです」で終わらせる業者と、「見に行きます」と言う業者がいます。判断は、来てもらってからで構いません。
まとめ
- 細くて、まっすぐで、段差がない → 様子見でOK
- 段差がある・広がる・水がたまる → 業者へ連絡
- 写真は定規と一緒に、日付を残して撮る
ひび割れは、外構で最も相談の多いテーマです。ブロック塀のひび割れは意味がまったく違いますので、そちらはブロック塀の劣化を読んでください。
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