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石や舗装だけで固めない。植栽スペースをあえて広くとる発想

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外構社長 @gaikou_nomiss 2026年10月9日
芝_砂利

外構の相談を受けていると「手入れが大変そうだから、庭はできるだけ石かコンクリートで固めてください」という方が増えている。気持ちはよく分かる。ただ、全部を石とコンクリートで固めてしまうと、見た目が硬くなりすぎて、住んでからの満足度が意外と上がらないことがある。

うちも手入れが苦手なので、できるだけ植栽は減らしたいんですけど…

全部減らさなくても大丈夫ですよ。メンテナンスフリーにする部分と、手をかける部分を分けて設計すれば、手間を増やさずに印象はぐっと良くなります。

石や土間だけで固めると、空間が硬くなる

石張りや土間コンクリートは、たしかに手入れがほとんどいらない。耐久性もあるし、掃除もしやすい。ただ、石・石・石という硬い素材だけで空間をつくると、見た目が無機質になりすぎることがある。そこに植栽とライティングを少し足すだけで、硬さが和らいで、空間に奥行きが出る。植栽は面積を増やすほど手間が増えるわけではなく、「どこに、どれだけ置くか」の設計次第で、手間を増やさずに効果だけを取ることができる。

植栽って「増やす」か「減らす」かの二択で考えがちやけど、実は「どこに置くか」のほうが大事なんよね。

メンテナンスフリーの部分と、手をかける部分を両方つくる

メンテナンスフリーにしていい場所

駐車スペースや通路など、歩いたり車を停めたりする場所は、土間コンクリートや舗装材でメンテナンスフリーにして問題ない。砂利を敷く場合も、下地処理と粒の大きさをきちんと選べば、雑草の手間をかなり抑えられる。機能を優先する場所まで無理に植栽を増やす必要はない。

手をかけていい場所

一方で、玄関まわりやリビングから見える一角など、日常的に目に入る場所は、多少の手入れがあっても植栽を生かしたほうが満足度は高い。ここにライティングを合わせると、昼と夜で違う表情が出るので、暮らしの中で「気に入っている場所」が生まれやすくなる。手入れは全体ではなく、目に入る一部分だけに絞ると考えると、気が楽になるはずだ。

全部を均等に手入れしようとするから大変なんですね。見える場所だけ、ってことですか。

そのとおりです。普段よく目にする場所に少しだけ手をかけると、庭全体の印象がそこに引っ張られて、全体が整って見えるようになります。

植栽を減らしすぎて後悔する方の多くは、完成直後の写真だけを見て判断している。外構は季節や年数によって表情が変わるもので、1年目は頼りなく見えた植栽が、3年後には庭の主役になっていることも珍しくない。逆に、最初から全部を石と土間で固めてしまうと、数年経っても印象がまったく変わらない。暮らしながら育っていく部分を、意図的に残しておくという考え方もある。

たしかに、完成した瞬間の見た目ばかり気にしてました。数年後まで考えたことなかったです。

「普段見ない景色」をつくる発想

外構の設計で意識しているのは、よそでよく見る形をそのまま再現するのではなく、その家の暮らし方に合った、普段あまり見ない景色をつくることだ。既製品かオーダーメイドかという選択も同じで、正解は一つではない。手間をかける場所を絞り、そこに気に入った風景をつくることができれば、既製品を組み合わせた外構でも十分に満足度の高い仕上がりになる。

予算が限られているときの考え方

もちろん、予算には限りがある。予算帯ごとに何を優先するかという考え方にも通じるが、全体を薄く広く手入れするより、見える場所に絞って植栽とライティングに予算を配分したほうが、仕上がりの満足度は高くなりやすい。これから外構を考える方は、まず「普段よく目にする場所はどこか」を家族で話し合ってみてほしい。そこが、手をかける場所の答えになるはずだ。

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