残土の量、現場で見ていますか。業者も施主もチェックすべきポイント

残土は「見なくていい」工程だと思われがち
外構工事の現場で、施主さんはもちろん、業者側の人間でも案外見ていないのが「残土の量」です。土間や駐車場を仕上げるための掘削、ブロックの基礎、カーポートの基礎。どの工程でも土を掘れば、その分の土が出ます。出た土は現場からトラックで運び出す。ここまでは誰でも知っています。ただ、実際に「掘った量」と「運び出した量」が合っているかを、工事中に確認している人はほとんどいません。

土は土ですよね。見た目で量が分かるものなんですか?

慣れればだいたい分かる。掘った穴の深さと広さを見れば、出てくる土の体積はある程度計算できる。そこに積まれている土の山や、トラックに積んだ量を見比べれば、おかしいかどうかはすぐ分かるんよ。
残土の量がごまかされると、何が起きるか
残土処分は、運搬と処分費がそのままコストにつながる工程です。だからこそ、現場によっては「掘った量より少なく報告する」「本当は出た残土を別の場所に仮置きして見積に乗せない」といったことが起きやすい。業者側からすれば悪気のないズレの場合もありますが、積み重なると見積と実際の工事内容が合わなくなり、どこかで誰かがそのギャップを負うことになります。
掘削した量と、運び出した量は本当に一致しているか
私が現場で必ず確認するのは、この一点です。土間を一定の深さで掘削すれば、理論上出てくる土の量はだいたい計算できます。そこに残土処分の記録として残っている量が、感覚的に少なすぎれば、どこかに土が残っている可能性がある。整地の下に埋め戻しているのか、別の場所に積んでいるのか。理由がはっきり説明できないなら、それは現場管理が甘いということです。

残土の処分費をちょろまかそうとする下請けは、昔からおる。運搬の回数を減らして、その分を懐に入れる。これは施主にはまず分からへん。

だからこそ、現場の写真と報告書を毎日突き合わせる。今日どこを掘って、土をどこへ運んだか。これが残っていれば、あとから揉めることもない。
現場で業者も施主も見るべき3つのポイント
金額や法規のような数字で示せるものではないので、ここでは「チェックすべき視点」として3つに絞ります。
ひとつ目は、掘削箇所の見た目と、運び出した残土の量が感覚的に合っているかどうか。大きく掘っているのに土がほとんど出ていかないなら、どこかに理由があります。
ふたつ目は、残土処分の記録(運搬の回数や処分先)が、見積の内容と一致しているかどうか。材料のロスは、どこで出ているか。現場5つの盲点と同じで、残土も「誰も見ていない場所」で数字がずれやすい工程です。
みっつ目は、残土の発生源を業者がきちんと説明できるかどうか。掘削だけで出た土なのか、転圧前の余剰土まで含んでいるのか。これを即答できない業者は、現場の数量管理そのものが甘い可能性があります。洗い出し仕上げの出来を左右するのは何か。工程を惜しみなく共有する理由と同じ理由で、残土についても聞かれたら答えられる状態にしておくべきだと思っています。
現場管理の仕組みがある会社とない会社の差
結局、残土の量だけを特別にチェックする、という話ではありません。掃除ができない職人に、腕は追いつかないという話と同じで、現場の整理整頓や記録がきちんとできている会社は、残土の扱いも自然と丁寧になります。日報や写真で工程を残す文化があるかどうかが、結局はこの話のすべてです。
私たちの現場では、日報に掘削量と残土処分の記録を必ず残すようにしています。工事が終わった後に「言った言わない」にならないための、一番シンプルな方法です。
現場の数字について
その現場、いくら残ったか言えますか。
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