【雑草対策】防草シートを敷いても草は生えます|外構のプロが教える失敗しない選び方
お引き渡しから半年、一年と経ったお客様から、いちばん多くいただくご相談。それが「雑草」です。
「あんなに綺麗だった庭が、夏になったら草だらけで…」
「休みの日に草むしりばっかりしています…」
外構の打ち合わせのとき、雑草の話まで踏み込む方はとても少ないんです。門柱やカーポートに比べると地味ですからね。でも、住み始めてから毎年ずっと効いてくるのはこっちなんです。

雑草でしょ?防草シート敷いとけばもう生えてこないんでしょ?知ってる知ってる。
…出ました。この誤解、本当に多いです。

はっきり言います。防草シートを敷いても、草は生えます。敷き方と「上に何を載せるか」を間違えると、3年でやり直しですよ。
今回は、外構屋として何百件と雑草のご相談を受けてきた立場から、本当に効く雑草対策の考え方をお話しします。工事が終わってからでは手遅れになる部分も多いので、今まさに打ち合わせ中の方はぜひ読んでいってください。
【誤解①】防草シートは「敷いて終わり」の道具ではない
まず大前提から。防草シートというのは除草剤ではありません。土に光が届かないようにして、種が芽を出せなくする道具です。
つまり、光が当たる場所ができた瞬間に、そこから草は生えます。
そしてもうひとつ、多くの方が知らないことがあります。シートを敷きっぱなしにして紫外線に当て続けると、生地そのものが弱ります。数年でボロボロになって、破れたところから草が突き抜けてくる。これが「防草シートを敷いたのに生えた」の正体です。
だから「上に何を載せるか」までが工事
砂利、人工芝、ウッドチップ。何でもいいのですが、シートの上には必ず何かを載せて紫外線から守ります。ここまでやって、はじめて防草シートの工事です。
「シートだけ敷いて安く済ませましょう」という提案が出てきたら、それは安いのではなく、単に工事が途中で終わっているだけだと思ってください。
なお、砂利を載せる場合でも万能ではありません。年数が経つと風で飛んできた土やホコリが砂利の隙間に溜まり、そこが新しい「土」になって、シートの上に草が生えます。これは避けられない現象なので、数年に一度は表面を掃除する、くらいのつもりでいてください。
【誤解②】シートは「安いもの」を選ぶと結局高くつく
ホームセンターにも防草シートは売っています。ただ、値段の幅がものすごく広い。同じ「防草シート」という名前で、まったく別物が並んでいるんです。
大きく分けると2種類あります。
- 織布(おりふ)…糸を編んだもの。安価だが、隙間から強い雑草が突き抜けやすい
- 不織布(ふしょくふ)…繊維を圧縮したもの。厚みがあり、突き抜けに強い
スギナやチガヤのような強い雑草は、薄いシートを平気で突き破ってきます。庭に生えている草がそういう手強い種類なら、厚手のものを選ばないと意味がありません。

でも高いシートって高いんでしょ?とりあえず安いので様子見でいいんじゃない?

やり直すとき、上に載せた砂利を全部どけて、シートを剥がして、処分するんですよ。シート代より、その手間代のほうがずっと高いんです。
ここが雑草対策のいやらしいところで、失敗したときのやり直し費用が、最初にケチった金額をあっさり超えてきます。材料代より、手間と処分費のほうが高くつくのが外構工事なんです。
見積書に「防草シート ○㎡」としか書いていないことがよくあります。「これ、どこのメーカーの何という品番ですか?耐用年数は何年のものですか?」と必ず聞いてください。答えられない業者さんは、そこにこだわっていないということです。
【誤解③】いちばん草が生えるのは「際(きわ)」です
プロが仕上がりを見るとき、真ん中は見ません。端っこを見ます。
雑草がいちばん最初に顔を出すのは、決まってこういう場所です。
- 建物の基礎ぎわ
- ブロック塀や縁石のきわ
- フェンスの支柱まわり
- 水道メーターや排水桝のまわり
- シートとシートの継ぎ目
広いところにシートを転がすのは誰でもできます。難しいのは、こういう面倒くさい形の場所をきっちり切って、隙間なく合わせる作業。ここを丁寧にやるかどうかで、3年後の姿がまったく変わります。
継ぎ目とピンも、見ておいてほしい
シートは一枚もので敷けることのほうが少なく、たいてい何枚かを重ねて使います。この重ね幅が足りないと、そこがそのまま草の出口になります。専用のテープで目張りするのが本来のやり方です。
固定用のピンも同じで、間隔をあけて打つと風でめくれます。端部と継ぎ目は細かく、真ん中は適度に。これが基本です。
フェンスの支柱まわりの処理も同じ考え方です。フェンスそのものの選び方はこちらに書きました。→【目隠しフェンス】で後悔しない!高さと隙間の決め方を外構のプロが教えます
雑草対策の選択肢を「手間」で並べてみる
防草シートだけが答えではありません。ご家庭の事情によって、正解は変わります。手間が少ない順に並べてみますね。
① コンクリート(土間)で覆ってしまう
いちばん確実で、いちばん手間がかからない方法です。費用は上がりますが、「二度と草むしりをしたくない」が最優先ならこれ。駐車場まわりは特に相性がいいです。
駐車場の仕上げについてはこちらで詳しく書いています。→外構工事の「駐車場(ガレージ)」【工事によくある失敗とおすすめの仕上げ方法!】
② 防草シート+砂利
費用と効果のバランスがよく、いちばん多い選択肢。歩くと音がするので、防犯面でも意外と役に立ちます。ただし前述のとおり、年数が経つと表面に土が溜まってきます。
③ 防草シート+人工芝
お子さんが遊ぶスペースにはこれ。緑が残るので見た目もいい。ただ下地の作り方でシワや水たまりが出るので、施工の丁寧さが問われます。
④ 固まる土
見た目が自然で、和風の庭に馴染みます。ただし経年でひび割れや欠けが出るので、コンクリートと同じ耐久性を期待すると裏切られます。使いどころを選ぶ材料です。
⑤ グランドカバー(植栽で覆う)
背の低い植物で地面を覆い、雑草の居場所をなくす方法。いちばん風情がありますが、手入れが好きな方向けです。「放っておいても平気」ではありません。

全部を同じ仕上げにする必要はありませんよ。よく通るところは土間、見えない裏側は砂利、というふうに場所ごとに変えるのがいちばん賢いです。
予算の都合で全部は無理、という場合は「今やる場所」と「後回しにする場所」を分けて考えてください。コストの抑え方はこちらにまとめてあります。→新築外構のコストを抑えたい方におすすめの方法3選
見積りのときに聞いてほしい3つの質問
最後に、これだけ聞いてもらえれば大丈夫、という質問を3つ置いておきます。
- 「防草シートの品番と、耐用年数は何年のものですか?」
ここが即答できるかどうかで、その業者さんの本気度が分かります。 - 「建物の基礎ぎわや桝のまわりは、どう処理しますか?」
「きっちり切り合わせます」と答えが返ってくればまず安心です。 - 「1㎡あたりいくらで見ていますか?」
合計金額だけだと他社と比べられません。単価で聞けば比較ができます。
価格そのものは、地域によっても時期によっても動きます。だからここでは金額を書きません。金額を覚えるより、聞き方を覚えて帰ってください。そのほうが一生使えます。
まとめ
雑草対策で覚えて帰ってほしいのは、この3つだけです。
- 防草シートは「上に何か載せる」までがセット。敷きっぱなしは数年で終わる
- 安いシートを選ぶと、やり直しの手間代でかえって高くつく
- 草が出るのは真ん中ではなく「際」。端の処理を見れば腕が分かる
外構の打ち合わせでは、どうしても見た目の話に時間を使ってしまいます。でも、住んでから毎年あなたの休日を奪っていくのは、門柱でもカーポートでもなく雑草です。
図面を見ながら、「ここ、草はどうなりますか?」と一言聞いてみてください。それだけで、数年後の休日が変わりますよ。
良かったらこちらの記事も読んでみてください!
→【目隠しフェンス】で後悔しない!高さと隙間の決め方を外構のプロが教えます
→外構工事の「駐車場(ガレージ)」【工事によくある失敗とおすすめの仕上げ方法!】
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