外構社長 外構社長 外構・エクステリアの本音ブログ
業界の裏側

職人の1日は6時に始まる。移動と休憩を含めた実働時間の話

外構社長
外構社長 @gaikou_nomiss 2026年9月22日
職人

見積書の「人工」欄に書く数字と、その日職人が実際に動いていた時間は、同じではありません。この差に気づかないまま人を増やすと、売上は伸びても手元に残る額は増えない、ということが起きます。今日はこの「見えない時間」の話です。

「現場にいる時間」と「人工」は別物

人工は、現場で作業している時間を基準に組みます。ところが職人の1日は、現場に着いた瞬間に始まるわけではありません。倉庫で道具と材料を積み込み、車で現場まで移動し、着いてから片付けて帰るところまでが1日です。ここを全部「人工」で数えている会社は、実はそう多くありません。

移動時間って、人工に入れてるんですか?うちは現場に着いてからしか数えていない気がします。

正直に言うと、うちも最初は入れていませんでした。でも積み込みと移動を合わせると、現場によっては無視できない時間になります。ここを数えないまま利益を計算すると、実態より良く見えてしまいます。

休憩は、時計どおりには来ない

事務所仕事と違って、現場の休憩は決まった時間に必ず取れるわけではありません。段取りの区切りが悪ければ後ろにずれますし、天候や資材の到着待ちで前後することもあります。休憩が減った分は、体力にも段取りにも跳ね返ってきます。

若い衆には最初に言っておくようにしています。休憩は権利やけど、区切りが悪いところで無理に取ると逆に危ない。段取りを見て自分で判断できるようになってからが一人前や、と。

ここは【業界向け】職人が辞める会社と辞めない会社、現場で何が違うかでも触れましたが、疲れが抜けない働き方を放置している現場ほど、人の入れ替わりが激しくなります。

夜も、現場を出た時点では終わっていない

現場を出る時間と、1日の仕事が終わる時間は違います。道具を倉庫に戻し、明日の段取りを確認し、材料が足りていなければ翌朝の調達を決めておく。ここまでやって、その日は終わりです。この時間を軽く見ていると、翌朝の段取りが崩れ、結局その分の時間を朝に取り戻すことになります。

前の日に道具を積んでおくだけで、朝の動き出しは全然違いますよ。逆にそこをサボると、朝の時間がまるまる準備で溶けます。

見えない時間を、見える時間に変える

この時間を無くすことはできませんが、見える形にすることはできます。私がやっているのは、現場ごとに「移動」「準備」「片付け」を分けて日報に書かせることです。日報が続かない現場、続く現場。何を書いてもらうかで決まるで書いたとおり、続く日報の条件は項目を絞ることです。ここも増やしすぎず、この3つだけを足すところから始めています。

見える化すると、次に見えてくるのは「この現場は移動だけで人工の何割を使っているか」です。そこまで見えて初めて、見積りの人工の組み方を直す判断ができます。外構業の粗利率、いくらあれば会社が回るかで書いた必要粗利率の計算も、実際の人工がどれだけ動いているかが正しく見えていないと、机上の数字で終わります。

経理の立場からいうと、移動と準備の時間が見えるようになってから、赤字現場に気づくタイミングがかなり早くなりました。月末を待たずに直せるのが大きいです。

求人票を出す前に、この時間も含めて計算する

求人の日当や時給を決めるとき、現場での作業時間だけを基準にすると、実際の拘束時間で割ったときの金額はもっと下がって見えます。応募が集まらない求人ほど、この見えない時間を計算に入れずに数字を決めていることが多いです。求人票を出す前に、移動と準備を含めた拘束時間で一度計算し直すことを、私は毎回やっています。

面接のときに「拘束時間はこれくらいで、その分こう考えています」と先に説明しておくと、入ってから「聞いていた話と違う」がぐっと減りますね。

採用の場面でも定着の場面でも、結局見るところは同じです。現場にいる時間だけでなく、その前後にある時間まで含めて、初めて実態に合った数字になります。

この記事のまとめ

  • 見積りの「人工」と、職人が実際に動いている時間には差がある
  • 移動・積み込み・片付けは、多くの会社で人工に数えられていない
  • 休憩は時計どおりに来ない。無理に詰めると疲れと段取りに跳ね返る
  • まず「移動」「準備」「片付け」の3つを日報に分けて見える化する
  • 見えて初めて、人工の組み方と粗利率の計算が実態に合ってくる

現場の数字について

その現場、いくら残ったか言えますか。

日報を入力するだけで、勤怠も給与も、現場ごとの原価と利益まで自動で集計。外構・エクステリアの現場に特化した現場管理システムです。

GAIQO GENBA を見る →

あわせて読みたい

最後まで読んでいただいてありがとうございました。今後もためになる記事を書いていきます!励みになりますのでコメントもお願いします!

外構社長
外構社長@gaikou_nomiss

外構とエクステリア業界の実情を、広く知ってもらいたい。見積書の読み方から、やばい業者の見抜き方まで。現場を知る外構社長が本音で綴ります。

迷ったら、プロに聞くのが一番早い。

見積もりの見方や業者選びに不安があれば、無料で相談できます。

SOTORIEで無料相談する →