年商1億円くらいの外構会社が、集客の予算配分で見ている基準

加盟店の社長や、同業の経営者から「広告費はどこに重点を置くべきか」という相談をよく受けます。年商1億円くらいの規模になると、集客の予算をある程度まとまった額で動かせるようになる一方、どこに何割を振るかの判断を誰かに相談したくなる時期でもあります。今日はその判断で、私が実際に見ている基準を書きます。
CPAの「絶対額」だけを見て比較しない
集客の話になると、どうしてもCPA(1件あたりの獲得コスト)の数字に注目が集まります。ただ、CPAの絶対額だけを他社や業界の相場と比較しても、あまり意味がありません。地域、媒体、時期によって基準になる数字そのものが大きく変わるからです。私が見ているのは、自社の過去の数字との相対的な変化です。先月、先シーズン、去年の同じ時期と比べて上がっているか下がっているか。その方向性の方が、よその会社の数字より判断の材料になります。
予算配分の見直しも、月単位ではなく四半期くらいの単位で見るようにしています。問い合わせから契約、契約から引き渡しまで数ヶ月かかる商売なので、月ごとの数字の上下に反応して広告費を頻繁に動かすと、現場と営業の方が振られて混乱します。

CPAは低ければ低いほどいいんですよね?

低いだけでは判断しません。そのあと契約までどれだけ残るかを、必ず一緒に見るようにしています。
見るべき順番は「問い合わせ→商談→契約」の歩留まり
広告費を増やすかどうかを決める前に、確認する順番があります。問い合わせの件数だけを見て増えた減ったと判断しない。問い合わせから実際の商談につながった割合、商談から契約につながった割合、この二段階の歩留まりを必ず先に確認してから、予算の増減を決めます。問い合わせは増えていても商談化率や契約率が落ちているなら、広告の質そのものが落ちているということです。そこで予算を増やすと、営業の時間だけが奪われて数字はむしろ悪化します。

問い合わせの件数だけ見ると、増えているので安心してしまいそうになります。

そこが一番危ない瞬間です。契約までの歩留まりを見ないで予算を増やすと、広告費と営業の人件費を同時に失うことになります。
媒体ごとに評価する時間軸を変える
検索広告は即効性があるので、短いスパンでCPAを見て判断してかまいません。一方でSNSやYouTubeは、問い合わせにつながるまでに時間がかかる媒体です。ここを検索広告と同じ短期のCPAで切ってしまうと、認知や信頼が育つ前に予算を止めることになります。紹介や口コミは、獲得コストそのものは低く見えますが、仕組み化しにくく、数字として管理しづらい媒体です。だからといって予算配分から外すのではなく、既存のお客様への満足度を上げる投資として、別枠で考えるようにしています。

紹介のお客様って、現場に入ってからの要望のすれ違いが少ないんですよね。

そこは数字に出にくい価値です。獲得コストだけでなく、現場の負担が減る分も含めて評価するようにしています。

山口さんの現場、紹介のお客様が多いの、実は腕がいいからだと僕は思ってますよ。
「安い集客」ほど危険になる理由
CPAが安いというだけで予算を増やすのは危険です。安いだけの集客は、契約に至らない問い合わせの比率が高いことが多く、その分を営業や設計の時間が吸収することになります。見た目の獲得コストが低くても、契約に至らなかった案件に使った時間のコストを合わせると、結果的に高い集客になっていることがあります。予算配分を考えるときは、広告費そのものだけでなく、その広告が生んだ問い合わせに対応する人の時間も、合わせて一つのコストとして見るようにしています。
年商1億円くらいの会社がやるべき配分の考え方
固定費として考える部分と、状況によって動かす部分を分けるようにしています。検索広告は、問い合わせが途切れない最低限のラインを固定費として確保し、そのうえでSNSや紹介施策に振る予算を状況に応じて増減させます。粗利がどれだけ残るかを把握していないと、集客の予算配分そのものが感覚的な判断になってしまいます。工事は儲かっているはずなのに手元に残らないという状態に陥っている会社ほど、広告費の配分を見直す前に、歩留まりと粗利の構造を先に確認した方がいいです。人を1人増やすときにいくら売上が必要かという話と同じで、集客の予算配分も、感覚ではなく数字の順番で決める話だと思っています。

広告費の話は、どうしても増やす減らすの一点だけで相談されがちですが、まず歩留まりを見てからご相談いただくと、こちらも答えやすいです。
現場の数字について
その現場、いくら残ったか言えますか。
日報を入力するだけで、勤怠も給与も、現場ごとの原価と利益まで自動で集計。外構・エクステリアの現場に特化した現場管理システユです。
この工事、自社だと現場ごとにいくら残っているか。即答できる会社は、思っているより少ないです。日報を入力するだけで現場ごとの原価と利益まで自動で集計できる仕組みがあると、集客の予算配分も含めた経営判断がしやすくなります。
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