外構の水道はどこに付ける?立水栓と散水栓の違いと、後悔しない位置の決め方
外構の打ち合わせで、門柱の色やカーポートの形は何度も話し合ったのに、お庭の水道の話はしましたか?
「水道なんて、どこにあっても同じでしょう」と思われるかもしれません。ですが私のところに届く「やっぱり直したい」というご相談で、毎年必ず上位に入ってくるのがこの水栓なんです。
しかも水栓の位置は、土間コンクリートを打ってしまうと簡単には動かせません。今日はその話を書いていきます。

図面に「散水栓」とだけ書いてありました。水が出るなら、それでいいと思っていたのですが…。

そこ、いちばん後回しにされる場所なんです。水が出るかどうかではなく、毎日しゃがまずに使えるかどうかですよ!
【まずここから】散水栓と立水栓は、別物です
散水栓は、地面に埋まった四角いフタの中に蛇口が入っているものです。駐車場でよく見かけますね。使うたびにフタを開けて、腰を下ろして、小さなハンドルをひねります。
立水栓は、地面から柱が立ち上がっていて、その上に蛇口が付いているものです。立ったまま使えて、下に水受け(パン)を置けます。
新築のお家では、建物側の工事で散水栓だけが付いていることがよくあります。そのまま何も言わなければ、その散水栓が一生ものになります。
どちらが正解かは、使い方で決まる
洗車をする、お子さんのプールに水を入れる、ワンちゃんの足を洗う、鉢植えに水をやる、長靴やスコップを洗う。こういう使い方が一つでもあるなら、立水栓のほうが間違いなく楽です。
逆に、年に数回ホースを繋ぐだけで、見た目をすっきりさせたいという方は散水栓のままでも困りません。
私のブログの【外構工事、諦めると後悔するアイテム】ランキング!でも、立水栓は上位に入っています。それくらい「付けておけばよかった」と言われる場所なんです。
【最重要】位置は、土間を打つ前にしか動かせない
水栓の下には、当然ですが水道の配管が地面の中を通っています。
ここが照明やコンセントと違うところで、あとから「やっぱり向こう側がよかった」となると、コンクリートを割って、掘って、配管をやり直して、また復旧する工事になります。仕上がった土間に継ぎ目の跡も残ります。

ここを直す工事は、部材代よりも壊して直す手間のほうが高くつきます。だから最初の1回で決めきってほしいんです。
打ち合わせの席で、必ずこの2つを聞いてください。
- 「図面のどこに水栓の印が付いていますか?」
- 「その位置まで、配管はどこから引いてきますか?」
印が無い、あるいは担当者が図面を指で追えないようなら、まだ決まっていないのと同じです。土間コンクリートの話は土間コンクリートのひび割れは不良工事?直すべきかの判断基準にも書いていますので、あわせて読んでみてください。
位置は「使う場面」を口に出して決める
図面の上で場所を選ぼうとすると、たいてい建物の隅の、目立たないところに落ち着きます。そうではなく、自分が水を使っている場面を声に出してみてください。
- 車を洗う → 車の横に立って手が届くか。車を停めたままホースが引けるか
- お子さんやワンちゃんを洗う → 家の中からタオルを取りに行ける距離か。人目の心配はないか
- 鉢植えに水をやる → ジョウロを置いたまま蛇口をひねれるか
- ゴミ箱や長靴を洗う → 勝手口から近いか
よくあるのが「ホースを長くすれば届きますよ」という説明です。確かに水は届きます。ですが長いホースは、毎回どこかに引き回して、毎回片付けることになります。駐車場の真ん中をホースが横切る生活は、想像しているより面倒です。

言われてみれば、うちは犬を洗うのが目的でした。それなら玄関側ではなく、勝手口の近くですね。

その一言が出れば、もう半分決まったようなものです!目的を先に言ってもらえれば、プランナーは必ず良い位置を出してきますよ。
水受けが無いと、周りが泥だらけになります
意外と見落とされるのが、出した水がどこへ行くのかです。
水受け(パン)が無いまま土の上に立水栓を建てると、水が落ちた場所がだんだん掘れていきます。雨の日でもないのに泥がはねて、外壁の下のほうが汚れてきます。
かといって、水受けを置いただけでも終わりではありません。受けた水を桝に流すのか、砂利を敷いて地面に浸み込ませるのかまで決まっていて、はじめて完成です。
見積りの段階で「水受けは付いていますか。受けた水はどこへ流れますか。」と聞いてください。ここが「一式」でまとめられていると、外構の追加費用はどこで出る?契約後に増える5つのパターンで書いたような、あとからの追加になりやすい場所です。
蛇口の数と高さも、先に決めておく
立水栓には、蛇口が1口のものと2口のものがあります。ホースを繋ぎっぱなしにしたい方は2口にしておくと、バケツに水を汲むときに毎回ホースを外さずに済みます。
高さも確認しておいてください。蛇口の下にバケツが入る高さがあるか。お子さんが自分で手を洗えるように、低い位置にもう1口付けておく、という選び方もあります。
ホースを繋ぐ予定があるなら、蛇口の形も伝えておきましょう。ホースが抜けないように、繋ぐ部品(カップリング)が付けられる形の蛇口を選んでもらうと、あとが楽です。
寒い地域は、凍結の話も一緒に
冬に水道が凍る地域では、水抜きができる構造の水栓柱を選んだり、配管の深さを地域の基準に合わせたりする必要があります。
ここは地域によってやり方がまったく違うところですので、「この地域で凍結対策は要りますか。要るなら、どの商品でどう対応しますか。」と聞くのが確実です。ご自分で調べて商品を決め打ちしないでください。
あとからでも付けられます。ただし別の工事になります
「もう工事が終わってしまった」という方、安心してください。あとから付けることはできます。
ただし、外構工事の一部としてついでにやるのと、完成したお庭を一度壊してやるのとでは、まったく別の工事になります。掘る・配管する・復旧する、この3つの手間が丸ごと乗ってきますからね。

だからこそ、打ち合わせのうちに1分だけ水道の話をしてください。この1分で、あとの何年かの使い勝手が決まります!
この記事のまとめ
- 散水栓(地面のフタの中)と立水栓(立ち上がった柱)は別物。何も言わなければ散水栓のままになることが多い
- 洗車・子ども・ペット・水やりの用途が一つでもあるなら、立水栓のほうが毎日が楽
- 位置は土間コンクリートを打つ前にしか動かせない。図面に印があるか、配管がどこから来るかを必ず聞く
- 位置は図面ではなく「使う場面」を口に出して決める。ホースを長くすれば届く、は解決になっていない
- 水受けの有無と、受けた水の行き先(桝か浸透か)まで見積りで確認する
- 蛇口の数・高さ・ホースを繋ぐ形も先に伝える
- 寒い地域は凍結対策の要否を業者に聞く。自分で商品を決め打ちしない
- あとからでも付けられるが、掘って・配管して・復旧する別工事になる
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