犬を庭で遊ばせたい方へ。外構で先に決めておく、脱走・足元・水まわりの話
新しいお家の庭で、愛犬を思いきり走らせてあげたい…そう考えて外構の打ち合わせに臨む方は、本当に多いです。
ところが、打ち合わせで決めるのはいつも「人が使う外構」の順番です。駐車場、アプローチ、門柱、フェンス…。犬のことは最後に「芝生にしておけば喜びますよね」で終わってしまうことが少なくありません。
この記事では、犬と暮らすお家の外構で、工事の前に決めておかないと後から直しにくいことを順番にお話しします。

うちは芝生を敷いてもらえば十分かなと思っていました。それだけじゃダメなんですか?

芝生は最後の仕上げの話なんです! その前に「逃げない」「熱くない」「汚れても流せる」の3つが決まっていないと、せっかくの庭で遊ばせられなくなりますよ。
犬のための外構は、決める順番が違います
人のための外構は「見た目」と「使い勝手」から決めていきます。犬のための外構は、まず安全です。
庭に出した犬が道路へ飛び出してしまったら、見た目がどれだけ良くても意味がありません。ですから、フェンスと門扉、つまり囲いの話を一番先にしてください。
【その1】脱走は「高さ」より「隙間」と「足元」で起きます
フェンスの話になると、皆さん高さばかり気にされます。もちろん跳び越えない高さは必要です。でも実際に多いのは、跳び越えるよりくぐる・すり抜ける・掘るほうなんです。
- フェンスの板と板の隙間から、体をねじ込んで出てしまう
- フェンスの下と地面のあいだに隙間があり、そこをくぐってしまう
- フェンス際の土を掘って、下から出てしまう
- 門扉を開けた一瞬に、足元をすり抜けてしまう
どれも、図面を見ているだけでは気づけません。ですから業者さんには、犬種と体の大きさ、それから「これまでに跳んだ・掘った・すり抜けた」ことがあるかをそのまま伝えてください。それだけで、プランナーが見るポイントが変わります。
隙間の決め方そのものは、目隠しの記事と考え方が同じです。「【目隠しフェンス】で後悔しない!高さと隙間の決め方」もあわせて読んでみてください。

現場で多いのは門扉ですね。家の人が出入りするたびに開くので、門の内側にもう一枚仕切りを作るかどうかは、最初に相談してもらえると助かります。
【その2】足元の素材は「夏の昼」で考えてください
次に足元です。土間コンクリート、タイル、砂利、人工芝、天然芝…。素材を選ぶとき、つい見た目と手入れのしやすさで決めてしまいますよね。
犬の場合は、「真夏の昼に、自分が裸足でその上を歩けるか」を一度想像してみてください。日なたの硬い素材は、想像以上に熱くなります。
人工芝も同じで、表面がかなり熱くなる日があります。人工芝と天然芝の違いは「人工芝と天然芝、10年でいくら違う?」で詳しく書いていますので、選ぶ前に目を通しておいてください。
そして素材と同じくらい大事なのが日陰です。建物の影がどの時間にどこへ落ちるのか、打ち合わせで「夏の午後、この庭のどこが日陰になりますか?」と聞いてみてください。日陰が無いなら、日よけを後から付けられる場所があるかも一緒に聞いておくと安心です。
【その3】汚れても流せる庭にしておく
犬を飼っていれば、庭でトイレをすることもありますし、泥だらけで帰ってくる日もあります。ここで効いてくるのが水まわりと水はけです。
- 犬の足や体を洗える水道が、庭の近くにあるか
- 粗相のあとを水で流したとき、その水がどこへ流れていくか
- 流した水が玄関やお隣側に溜まらないか
水道の位置の決め方は「外構の水道はどこに付ける?立水栓と散水栓の違い」にまとめています。犬を洗うのが目的なら、玄関側より勝手口や庭側のほうが便利なことが多いですよ。

確かに…散歩から帰ってきて、足を拭くのに毎回お風呂場まで連れていくのは大変かもしれません。

そうなんです! 水道は土間を打つ前にしか位置を動かせませんから、打ち合わせの段階で「ここで犬を洗いたい」と口に出してください。
【その4】草と薬の使い方を先に決める
庭の雑草対策で、除草剤を使うつもりの方もいると思います。ただ、犬が歩いたり寝転んだりする場所に薬を撒くかどうかは、先に家族で決めておいてください。
薬を使わないなら、防草シートや舗装で草を抑える範囲を広めに取る、という考え方になります。防草シートも万能ではないので、「【雑草対策】防草シートを敷いても草は生えます」で限界も知っておいてくださいね。
植える木や草花についても、「犬が口に入れても大丈夫か」は気になるところだと思います。ここは外構屋が決めつけてはいけない分野なので、候補の名前をメモして、かかりつけの獣医さんに聞いてください。
【その5】道路から見えると、吠えることがあります
意外と見落とされるのが、犬から道路が見えるかどうかです。通行人や自転車が見えるたびに吠えてしまう子もいます。
道路に面した側だけ目隠しを高めにする、犬が遊ぶスペースを道路から遠い側に寄せる…といった工夫は、プランの段階ならいくらでもできます。完成してからフェンスを建て替えるのとは、手間がまったく違います。
見積りのときに聞いてほしい3つの質問
最後に、打ち合わせでそのまま使える質問をまとめておきます。
- 「このフェンスと門扉で、うちの犬がくぐったり、すり抜けたりできる隙間はありませんか?」
- 「夏の午後、犬を遊ばせたいこの場所は日陰になりますか? ならないなら、あとから日よけを付けられますか?」
- 「ここで犬を洗ったとき、流した水はどこへ流れますか?」
この3つに、図面を指さしながら答えてくれる業者さんなら安心です。逆に「大丈夫ですよ」だけで終わるなら、もう一度具体的に聞いてみてください。
この記事のまとめ
- 犬のための外構は、見た目より先に「逃げない囲い」を決める
- 脱走は高さより、隙間・フェンスの下・掘る・門扉のすり抜けで起きる。犬種と「前科」を業者に伝える
- 足元の素材は「真夏の昼に裸足で歩けるか」で考え、日陰の位置も聞く
- 犬を洗う水道の位置と、流した水の行き先を土間を打つ前に決める
- 除草剤を使うかは先に家族で決める。植物の安全は獣医さんに聞く
- 道路が見えると吠える子もいる。遊ぶ場所と目隠しの位置はプランの段階で
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