なぜトラブルが起こるのか原因究明
外構工事やエクステリア工事を検討する際の選択肢として、近年人気を集めるホームセンターやインターネットの販売店。
ホームセンターやネットショップの外構工事の大きな特徴として、販売業社と施工業社が別会社ということが挙げられます。
この販売業者と施工業者が別。というところにホームセンターとネットショップの外構工事に多発するトラブルの原因があるんです。
今回は、そんなホームセンターとネットショップで多発するトラブルの原因について説明していきますよ。
さぁ、それではやっていきましょう!
すべての原因は業務形態
まず、外構工事を失敗なく満足するように終わらせる為には、工事業者と依頼者の間に絶対的な信頼関係が必要になります。
業者にはちゃんと考えている事を伝えているし、適切な信頼関係を築けているから自分は大丈夫。なんて思っていませんか?
ですが、この信頼関係を築けていると考えているのは、あなただけかも知れませんよ。
なぜならここにホームセンターとネットショップは、工事業者と別会社という事が関係してくるからなんです。これが死活問題です!
一番多いトラブルのパターン
外構工事がうまくいかなかった理由として一番多いのが
思ってたのと全然違う!!
というパターンですね。
現地調査の時には確かに伝えた筈なのに、工事が完了してみれば問題だらけ。
高さはここまでくると思ってた。
それに幅はここまでじゃなかったっけ。
え、図面イメージと全然違くないですか??
図面だとここはこうなっていますよ?
色も違うし、サイズも違う。
そもそも商品自体違う。
トラブルの原因①
それでは、なぜこんな事が多く起きるのか考えてみましょう。
ホームセンターやネットショップの場合、依頼者から問い合わせがあった後、実際に現地へ行き現地調査を行うのは、提携下請け業者です。
この下請け工事業者が、実際の地形や状況を見て、工事に必要な費用や資材を判断して現地調査報告書を作成するのです。
作成された報告書は、販売業者へ書面形式で提出されます。
ここで言う販売業者が、ホームセンターやネットショップです!
ホームセンターやネットショップは、この下請け工事業者から提出された報告書を頼りに見積書を作成して、依頼者に提出するわけです。
つまり、販売業者が知る現地情報は、下請け工事業者からの現地調査報告書が全てなんですね。
そのため、この段階で書類の記入ミスがあったり、伝達漏れがあったとしても全く気付かないんです。まずここでミスが多発します。
トラブルの原因②
もう一つ別の原因があります。
それは、現地調査時に話し合った工事内容から、変更や追加があった場合です。
この場合、工事の内容変更を行うのは、現地調査を行った提携下請け業者ではなく販売業者の営業担当になります。
この販売業者の営業担当者が変更を行うのが問題なんです!
現場調査を行う提携下請け業者は、現場状況に合わせて取り付け商品を選定して、どういった設置方法で工事を行うかを決めています。ですから簡単に商品変更・仕様変更はできないのです。
そういった事実があるにも関わらず、経験と知識が不足していて、なおかつ現場も見ていない販売業者の営業担当者が仕様変更を行えば、当然工事当日に現場でトラブルになる可能性が出てくるんです。
そもそもの工事品質問題
販売専門業者というのは、元々の成り立ちが問屋そのものや問屋と付き合いの古い販売店であることが多く、仕入れ原価は業界でもトップクラスです。
そのため当然激安です。
ただ、ここに一つ落とし穴があります。
激安店といっても、実はすべての商品が激安という訳ではないんです。激安となる対象商品には必ず共通の条件があり、それは数が出る商品であることです。
要は、定番商品、売れ線の商品ですね。
つまり、これに当てはまらない商品や工事は安くありません。
あまり売れない商品、特殊な商品や高額商品に関しては、通常の工務店と価格に大差ないんです。
内訳の秘密
工事費込み20万円の伸縮門扉設置工事を例に見てみましょう。
・ホームセンター・ネットショップ
商品原価 100,000円 + 工事費 25,000円 + 利益 75,000円 = 200,000円
・外構工事専門店・工務店
商品原価 110,000円 + 工事費 35,000円 + 利益 55,000円 = 200,000円
これだけ見ると、ホームセンターやネットショップなどの販売店は、商品原価も工事費も安く、利益が多いからもっと値引きしてもらえる。なんて思うかも知れませんね。
ですが、この内訳内容には見えている以上に大きな違いがあります。
商品原価に関しては、販売店が強いのに間違いはありません。メーカー既製品を使用する工事の場合、販売店が商品をどれだけ安く仕入れたとしても、物自体は変わらないので品質は下がりません。安ければ安いほど良いです。
ですが、工事費用は違います。
工事というのは既製品ではありません。職人の腕も違えば、基礎材料や工事基準も違います。費用を掛ければ品質が良くなり、費用を掛けなければ品質は悪くなります。
販売店は工事費用も安いですよね。その上、なんとここからさらにマージンを取っています。
工事費25,000円というのは提出する見積書用の記載で、実際にはそこから約20%~30%、この例で言うと5,000円~7,500円位抜いています。
つまり下請け工事業者は、20,000円を切るような金額で工事を請け負っている訳です。
想像してみて下さい。
35,000円で工事をする外構工事専門店や工務店の職人の質と材料と施工基準と、17,500円で工事を請け負う下請け業者の職人の質と材料と施工基準。さらに言えばモチベーションも。
同じわけありませんよね。単純に半額なんですから。2人必要な工事に1人で来たり、工事資材をケチって量を減らしたり。低品質な工事になるのが目に見えています。
なんでもかんでも安ければ良いってものではないですよ!
対策とまとめ
- ホームセンターやネットショップの外構工事トラブルの原因は、販売業者と工事業者が違うという業務形態であることが殆ど。
- 現場調査は面倒臭がらずに、変更があるたびに依頼する。
- 見積書の内訳を見て、工事費用は適正かチェック。
トラブルの原因は一つではありませんが、外構工事を成功させるためにリスクは出来る限り減らしましょう。
有効な対策として、ホームセンターやネットショップに見積もり依頼を行う際は、地元の外構工事専門店や工務店にも相見積もりを依頼するのが良いですよ。
失敗しないコツをもっと知りたい方は、「ホームセンターによる外構工事の実情」も読んでみて下さいね。
最後まで見ていただいてありがとうございました。
今後もためになる記事を書いていきます!
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