「これで完璧」と思った瞬間に成長は止まる

「もう完璧や」と思った瞬間に、うちは止まる
外構社長の成重です。うちの会社でずっと言い続けていることがあります。「これでもう完璧」と思った瞬間に、その人の成長も、会社の成長も止まる、ということです。
これは職人一人ひとりの技術の話だけではなく、見積の作り方、現場の段取り、お客様への説明の仕方まで、会社のあらゆる場面に当てはまります。「うちのやり方はこれで完成した」と言った瞬間から、その部分は少しずつ古くなっていきます。
外構工事は同じ現場が二つとありません。土地の高低差も、隣地との関係も、お客様が求める暮らし方も毎回違う。だから「このやり方が正解」と決めつけた瞬間に、次の現場で通用しなくなる部分が必ず出てきます。

仕事って、なんでも学び続けられるから楽しいんですよ。自分の仕事が完璧だと決めつけた時点で、そこで終わり。ずっとそう思ってます。
「これでいい」と「変えたらあかん」を分けて考える
ただし、何でもかんでも変え続ければいいという話でもありません。うちで区別しているのは、次の二つです。
ひとつは、その場その場の判断で変えていい部分。使う道具、段取りの組み方、お客様への説明の仕方。これは現場の数だけ改善の余地があるので、毎回見直します。
もうひとつは、変えてはいけない部分。日本人が外構を見たときに「心地よい」と感じる間合いや、余白の取り方、いわゆる侘び寂びに近い感覚です。これは流行り廃りで動かすものではなく、うちの現場では最後の判断基準として残しています。

若い頃は「このやり方で正解」を早く見つけたがるもんです。でも長くやってると、正解は現場ごとに違うことの方が多いって分かってきますね。
「決めつけ」が一番出やすいのはベテランになってから
意外かもしれませんが、決めつけが一番出やすいのは、新人よりもむしろ経験を積んだあとです。何百件と現場をこなすと、パターンが見えてくる分、初めて見る条件も「だいたいこれと同じ」で片付けたくなる。うちではここに一番気を配っています。

じゃあベテランの人ほど、初めての条件のときは一回立ち止まって考える、みたいなことをやってるんですか?

そうですね。「これは前に見たパターンと同じか、違うか」を一言確認するだけでいい。それだけで決めつけの九割は防げます。
一人でやるか、仲間とやるか
成長を止めないためにもう一つ大事にしているのが、同じ気持ちで仕事をする仲間を増やすことです。一人で現場を回している間は、自分の経験の範囲でしか学べません。施工のプロ集団として、複数の目で現場を見る体制を作ると、自分では気づかなかった改善点が次々に出てきます。職人が辞める会社と辞めない会社の違いも、結局はこの「決めつけずに見直し続けられるか」に行き着くと思っています。
うちが職人の日報や粗利の管理を仕組み化しているのも、根っこはここにあります。感覚だけで「今回もうまくいった」で終わらせず、数字と記録で振り返れるようにしておくと、決めつけに気づくきっかけが増えます。真似のできない技を持つ職人ほど、その技を次にどう繋ぐかを考え続けていて、決して「もう教えることはない」とは言いません。

一人で抱え込まず、記録を残して振り返る。地味に見えて、これが一番効きますね。
具体的にどこで「決めつけ」が出るか
うちの現場でよく出る例をひとつ挙げます。排水の勾配です。「この土地の広さならこの勾配でいける」と経験則で決めてしまうと、隣地との高低差や、既存の桝の位置が違う現場でつまずきます。見積の段階で毎回、桝の位置と高さを図面で確認し直すのは、経験を過信しないための手順です。
植栽の選び方も同じです。「この地域ならこの木」と固定してしまうと、日当たりや風の抜け方が違う敷地で数年後に枯れたり、思ったより大きく育ちすぎたりします。お客様が何年もかけて育てていく木だからこそ、毎回その土地の条件を見直す手間を惜しまないようにしています。
見積の作り方も、慣れてくるほど「テンプレート通りでいい」と思いがちな部分です。しかし元請けから値切られる場面や、追加工事が発生する場面は毎回条件が違うので、根拠を揃える手順そのものは崩さず、中身は現場ごとに作り直しています。
まとめ
「これで完璧」と思った瞬間に成長は止まります。変えていい部分は毎回見直し、変えてはいけない部分だけは芯として残す。この線引きができている会社は、何年経っても現場の質が落ちません。
現場の数字について
その現場、いくら残ったか言えますか。
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外構工事に関わる人が、日々の判断をどこまで振り返れているか。現場の記録を仕組みにできているかどうかで、この差は大きく変わってきます。
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